2018年7月17日火曜日

「すきです・ぎりです」

クレヨン牧師のミニエッセイ

「すきです・ぎりです」
 
 いま、一番苦手としている歯医者に通っています。どうしてもあの音が好きになれないのです。でもしかたありません。こうなるまでほっといた自分に責任があるのですから。最近では、歯医者さんの待合所で、気分をリラックスさせるために「バロック」が流れています。それでも私などは、自分の順番が回ってくるのが近づいてくると、肩がこってくるのがわかります。痛くはないとわかっていてもです。これってきっと条件反射かもしれません。
 
 昨日もまた同じように緊張をほぐそうと雑誌を読んでいました。その雑誌には緊張をほぐしてくれるような笑い話がかいてありました。ある幼稚園での出来事です。その幼稚園のクラスには男の子は4人しかいませんでした。そのクラスに通う娘がバレンタインにチョコをあげることになりました。しかし、娘さんはその中の2人の男の子にしかあげないといいます。お母さんはクラスの平和を守るために、4人にあげるように説得しました。娘さんは絶対反対しましたが、クラスの平和のためにお母さんに説得されたのです。当日、4人の男の子は大喜びでした。しかし、チョコの中には娘さんが手紙を入れておいたというのです。2人には「すきです」と。そしてあと2人には「ぎりです」と。
 
 なんだか大人びているようで、その純粋さに打たれるようで複雑な笑いがありました。神様からのものはすべて「愛していますよ」との手紙つきですけどね。