2019年8月27日火曜日

「答えは一つではない」

クレヨン牧師のミニエッセイ

「答えは一つではない」
 
 2年ぶりで、香港・マカオへいってきました。香港はこの2年の間に、中国へ返還されたり、新しい国際空港ができたり(まだ工事中ですが、できればものすごく大きい空港となるでしょう)と変化がありました。また、マカオは来年の12月20日にポルトガルから中国へ返還されることが決まっている国でもあります。しかしながら、ビル乱立というか変化の大きさに戸惑いを感じました。
 
 今回の旅の目的は、「神様のクレヨン2」の出版報告をかねたものでした。感謝すべきことに、神様のクレヨンを通してたくさんの方々と出会わせていただきました。今回の集会に集った方々も、ポルトガル国籍の中国人、マカオ在住の日本人、ブラジル・フィリピン・韓国・アメリカ・日本の女子パウロ会のシスター達、旅行中の方々と様々でした。その中でもいつも熱心に読んでくださっているのは、マリアさんでした。この方は日本人を夫にもつ、ポルトガル国籍の中国人です。彼女が話せる言葉は、広東語、上海・北京語、英語、ポルトガル語、日本語、イタリア語というから語学の天才でした。
 
 さて、マリアさんの「神様のクレヨン2」の感想は、「『かもしれない』という言葉が多くつかってありますね」とうものでした。あまり意識してなかったのですが、そういえば「かもしれません」という言い方多くしています。断定的にものを書いているのではなく、譲歩しているように読みとれたのかもしれません。マリアさんは続けて「でもいいんじゃない。答えは一つではないからね」と言ってくれました。
 
 「答えは一つではない」という言葉を、マリアさんの生きている状況の中から聞き取ろうと必死になって帰ってきました。神様の答えも一つではないものですよね。