2017年11月16日木曜日

「ちょっと時間を」

クレヨン牧師のミニエッセイ

「ちょっと時間を」
 
 牧師という職業の恵みの一つに、いつでも家にいるということがあります。ところが、いつでもいるということは、かえって家族には不満なところもあるようです。その一つに、子供と遊ぶ時間をとらないということがあります。いつもいるわけですから、まとまってその時間をとる必要はないと思っていたのです。「お父さんは、ぜんぜん遊んでくれない」と不平を言われてはじめて、その時間をとってないことに気がついたのです。
 
 先日もいつものように長女が、「お父さん遊ぼう」と言ってきました。すかさず「仕事があるから」と私。「いつも遊んでくれない」との長女の言葉に、「お父さんには仕事がたくさんある。いつもいっしょにいられるだけ良いと思いなさい」と怒ってしまいました。ワープロを打ちつつ窓の外を眺めてると、長女が一人でままごとの道具をいっぱい持って公園にいくところでした。その後ろ姿がせつなくて涙がでてきました。そこで、たったわずかな時間じゃないか、いっしょに遊ぼうと決心したのです。
 
 二人でブランコに乗り、青空に足がとどきそうになるくらい、思いっきりこいでみました。そのときの清々しさに感動しました。そしてふと隣りの長女をみると、同じくらいブランコをこいでいました。そのリズムが一つになったとき、娘はこんなに成長したのかと、神様に感謝しました。青空と長女の笑顔、一生忘れられないものです。