2017年9月26日火曜日

「祈ることを伝える」

クレヨン牧師のミニエッセイ

「祈ることを伝える」
 
 夏休みに遊びすぎたのでしょうか。娘が三十九度の熱をだしてしまいました。いつもなら元気に飛び回っているのですが、さすがにぐったりしていました。こんなとき、親は無力なのだとつくづく思い知らされます。「お父さん苦しいよ」「頭が痛いよ」と訴えるのですが、その苦しみを何ともできません。変われるものなら変わりたい。そばにいて「苦しいね」「痛いね」といって頭をさすってあげるのが精一杯でした。
 
 ところが、神様は不思議な方法で助けてくれたのです。その方法は「祈り」でした。苦しみから助けて下さるのは神様です。そして祈るのは自分自身でしかないことに気がついたのです。
 
 父親として娘に伝えられることは、「お父さんは残念だけれど、あなたの苦しみを癒すことはできない。お医者さんに連れていくことはできるけれど、いまは真夜中だからそれもできない。でも、あなたにはイエス様が一緒にいてくれる。病気から救って下さるのはイエス様だよ。祈ってごらん。イエス様が助けてくださるとお父さんは信じているよ」ということだけでした。
 
 娘は泣きながら、自分の口で祈ったのです。「イエス様。苦しいです。痛いです。助けてください。アーメン」。すると熱は下がってしまったのです。私はなんて幸せな父親だろうと思いました。悩み苦しみのとき、神様に祈ることを娘に教えることができたのです。一番大切なことを伝えることができたのです。