2019年2月25日月曜日

「小さな存在の中に知恵」

阿久根ルター君の朝のみ言葉


「小さな存在の中に知恵」

箴言 30:25 蟻の一族は力はないが、夏の間にパンを備える。

六日市集会への道には蛍の道があり、蛍がたくさんいます。ローマ・カトリックの祈りで「蛍の祈り」というものがあります。

 「神様。ほんの少しだけ あなたの光りを 遠ざけてくださいませんか?

      わたしはこんなに小さい 消し炭みたいなものですから

      どうしても 夜がこないことには・・・

      闇の中なら わたしの心は勇気をふるって

      希望の星をほのかにきらめかせるでしょう。

      そして どんな貧しさの中にひそむ この小さなよろこびを

      人々の心に伝えることができるでしょう」

 ひとつの蛍の光りはちいさいものですが、多くなれば山全体がクリスマスツリ-となります。

箴言30章は「アグルの言葉」となっています。しかしこのアグルという人物が何者で、どこまでがアグルの言葉なのかはっきりしません。冒頭には「神よ、わたしは疲れた。神よ、わたしは疲れ果てた」とアグルは言います。アグルが神様の知恵を探し求めたが、結局はわからなかったということです。しかし、神様が作られた小さな存在の中に「知恵」を見つけたということでしょうか。

「黒い絨毯」という映画がありました。アマゾンを舞台にした、恋愛映画のような不思議な物語でした。アマゾンで農地を開拓し大金持ちになった主人公が、アマゾンにいる蟻と戦ってすべての財産をなくすというストーリーでした。その蟻の描き方は、1匹から始まって最後には全てを食いつくす集団として出てきます。山中に広がった様子が「黒い絨毯」と呼ばれていました。この蟻は、実存するらしいのですが、まずは1匹の偵察蟻が集落に紛れ込みます。そこに食べ物があれば数日後には何百万・何千万の大群となって押し寄せてきます。そして財産を食いつくされる。映画は、主人公の男性がこの蟻と戦い全てを無くすが、最後に奥さんに言うのです。「あなたに与えるものは愛しか残らなかった」と。

箴言は「蟻」「岩狸」「いなご」「やもり」という小さな存在のなかに「知恵」を見ています。どんなに小さな集団であっても、そこに「知恵」があれば、大きな存在となるのです。神様はそのような「知恵」をすべての人に与えておられます。私たちも小さな存在かもしれませんが、そこに神様からの「知恵」があるとき、その働きは神様の働きとして大きなものになると教えられます。