クレヨン牧師のミニエッセイ
「肝心なこと」
子どもがどうやって信仰を継承していくのか、それは神様だけが知っておられます。伝わっていないようで、じつは確実に伝わっているものがあります。聞いていないようで、ちゃんと聞いているものなのです。
もう25年も前のこと。次女が朝早く一人で目を覚ましました。初めはやることが無かったらしく、鼻水の固まったものを取っては、一つ一つ自分の枕に並べていました。横目でみながら、朝から他にすることはないのかと、わが娘ながら情けなく思っていました。
ところが、八時の鐘が聞こえると枕の上に建ち、両手を上げていきなり「アーメン、アーメン、アーーーメン」とアーメン三唱を歌うではありませんか。私たち家族は朝一番に、寝ている間に祝福を受けたのでした。
誰が教えたのでもありません。毎週礼拝に出て、礼拝堂を走り回っていてなにも聞いていないようでも、ちゃんと肝心なことは覚えているものだと驚いてしまいました。なんだかとっても嬉しい朝でした。
その当時、1歳の娘が歌えるものは、「アーメン三唱」「マラナタ」「アイアイ」「メリーさんの羊」、それに「愛は勝つ」でした。親ばかですね。