「最後に言う」
エフェソ 6:10 最後に言う。主に依り頼み、その偉大な力によって強くなりなさい。
「メールのやり取りでは、本当に伝えたいことは追伸で書け」と教えられました。それは、一番伝えたいことや気の利いたひと言は最後の一文に入れるのが有効的であるというものです。普通のメールでも仕事のメールでも、最後に笑えるような余談が入っていたりするだけで、そのメールは好印象を与えるそうです。なぜなら、人はその内容に反応したくなるようにできているからです。本文と追伸(P.S)をうまく使い分け、相手に興味を持ってもらいたい内容は最後に入れる。すると印象が強くなって本当に伝えたいことが効果的にその人に伝わるそうです。
パウロは手紙の最後に、エフェソ教会の信徒たちを励ましています。キリストの体である信徒は、この世の中で教会の大切な部分として立ち続けてほしいという言葉でした。そのために信徒は、「神様に依り頼むこと」「その偉大な力を信じること」そして「神の武具で身を固める事」を薦めています。パウロは、それらの励ましを「最後の最後」にのべているのです。
香港の新空港は大きくて素晴らしいものです。中心部までも「機場快速」という列車が走っており、シートにはすべてテレビ付きという飛行機なみの列車でした。香港に行っていつも戸惑うのは、この列車・地下鉄などの切符の自動販売機です。まず行き先の画面のボタンに触れます。つぎに行きだけか、往復かに触れる。大人か子供か選択し、人数を決める。金額が表示されます。普通ならばそこでお金を入れて買います。ところが、それではお金ははいりません。金額の表示のあとにこれで決定するに触れないとお金は入っていかないのです。つまり、最後にもう一度、決定するかしないかを念を押してくるのです。たいていの旅行者はそのボタンに触れないのでお金が入っていかず戸惑って列車に乗り遅れるみたいです。私はお節介にも販売機の横で日本人に教えて感謝されました。最後に意志決定するかしないか、もう一度確認する。今までの自分の生き方を確認して先に進めと言われているみたいでした。
パウロは「最後に言う」のあとで、励ましの言葉を伝えました。パウロが最後の最後に伝えた福音は、神様に依り頼みなさいということでした。神様には偉大な力がある。それを信じて生きて行くことは神様に依り頼むことです。神様に依り頼むとき、信仰の武具が与えられます。パウロが「最後に」伝えた福音にたって、今日も生きていきましょう。