「命の言葉」
フィリピ 2:16 命の言葉をしっかり保つでしょう
「心にしみる名僧・名言逸話集」の前書きに、次のようなことが
書かれてありました。「人間が生まれたのには何か使命があるのだろう。使命とは、この自分の命を使うことであり、生命とはこの自己の命を生かすことだと気がついた」。この言葉の前にいま立ち止まっています。神様からいただいたこの命を使うとは、どのようなことでしょうか。また、この命を生かすにはどうしたらよいでしょうか。使命と生命。もし与えられた命を自分のためだけに使うとしたら・・・。そうありたくないと思います。神様と隣人のために私の与えられた命を使うとき、やっぱり私の命は生かされるのだと言えます。
パウロは、「命の言葉をしっかり保つ」と言います。言葉には命があるのです。心の振動・命を伝えるのが言葉です。「ありがとう」の一言が人を生かすのは、その「ありがとう」に心が込められているときです。私たちはイエス様から「命の言葉」をいただいています。その「命の言葉」がどんなときでも励まし、慰めを与えてくれるのです。その「命の言葉」を大切にすることがキリスト者の努めだと言えます。使命も生命も、その中止には神様のみ言葉があります。
何世紀もの昔、イギリスである王様が驚くような実験をしたそうです。それは生まれたばかりの赤ちゃん10人に対して、一言も言葉をかけなかったら成長して何語を話すかという実験です。大変残酷な実験だと思います。言葉による触れ合いをさせなかったというのです。さて、皆さんにはこの実験結果がどうなったかわかりますか。実は、赤ちゃんは2歳にならないうちにみんな死んでしまったのです。
パウロは、「命の言葉をしっかり保つ」と言います。私たちの人生は神様のみ言葉をしっかりと持つことによって生かされた人生となります。命の言葉を保つことによって使命が与えられます。今日は自分の言葉のひとつひとつに「命」を意識して過ごしてみたいと思います。