「蛍の乱舞にさそわれて」
2017年3月21日火曜日
蛍
クレヨン牧師のミニエッセイ
「蛍の乱舞にさそわれて」
先週はこの雑文に書きたい話題が多い週でした。松山での出来事。フェリーでの出来事。どれもこれも楽しい出来事でした。そんな中で、やっぱり書きたい出来事は、今年も蛍の季節になったということです。
六日市集会にいく道では、いま蛍が乱舞しています。車でスピードをあげて通り過ぎると何もみえません。しかし、車を止めてライトを消し、静かに川をながめていると、一つ、二つと灯が増えてきます。そして五分もすれば川中に蛍の群れが飛び交っているのがわかります。不思議に思うのは、みな一定のリズムで光っているということです。バラバラには決して光りません。光るときは一斉に光るのです。神様の創造の業の不思議さを思います。
さて、友人と一匹捕まえようということになりました。ところが、これが大変でした。子供の頃はあんなにたくさん捕まえたのに。しかし、やっとの思いで一匹捕まえて、車の中に離しました。そのままの状態で、六日市、益田、徳山へと車を走らせているうちに何だか蛍に対して気の毒になってきました。たった一度限りの命ではないか。神様の業の中で生まれてきたのではないか。そう考えてみると、蛍も私も同じだなと思ったのです。
やっぱり川に返すべきだと思ったとき、ちょうど捕まえた場所に着いていました。いそいで車の中から探しだし、同じ場所に戻した時、前にもまして大勢の蛍に取り囲まれていたのでした。
「蛍の乱舞にさそわれて」