最後の伝道
クレヨン牧師のミニエッセイ
「最後の伝道」
告別式というのは、その方の最後の伝道のチャンスです。キリストと共に歩んだ生涯がいかに恵みに満ち溢れていたかを示す機会でもあります。聖書には、「わたしの言葉もわたしの宣教も、知恵にあふれた言葉によらず、『霊』と力の証明によるものでした」(一コリント2:4)とあります。キリストの霊が私たちに語らせてくださるのです。
松岡俊一郎牧師(元阿久根教会牧師)の御母様の告別式の時した。遺族挨拶の中で、先生が入院中のエピソードを話されました。それは、意識不明になられても絶えず讃美歌のテープを流されていたそうです。たまに意識が戻られたそうですが、看護婦さんが意識を確かめようと「松岡さん。いまどこにいるかわかりますか」と聞かれたそうです。すると御母様は「教会にいます。みんなで礼拝をしています」と幸せそうに答えられたそうです。
私はこの挨拶を聞きながら、この世に遺された「証し」だと思いました。礼拝とはなんだろうかという答えを、このエピソードからはっきりいただけたのです。あなたはいまどこにおられますか。