クリスマスおめでとうございます。今年も御子の誕生を迎えることができました。今年は4月に熊本地震があり、いつもとは違ったクリスマスを迎えました。しかし私たちには違ったクリスマスでも、神様にとっては同じクリスマス。神様は共におられることには変わりないクリスマスです。
2016年は「恐れ」を知らされた年でした。熊本地震で地の基が揺り動かされる「恐れ」を覚えました。私たちの生活は、なにげない生活です。そのなにげない生活など一瞬にして吹き飛ばされてしまうのです。わずかな幸せさえ、突然の出来事にそして一歩間違うと、わかなくも消え去るという経験をしたのです。今年私たちは「恐れ」を経験しました。しかし、「恐れ」の経験は、同時に「神様との出会い」の経験でもあるのです。
クリスマスの出来事は、すべて「恐れ」に対する、信頼と従順のうえに成り立っています。信頼の上に立った人間の、神様に対する従順が、神様のひとり子を人間に迎えるという奇跡を起こしたのです。この奇跡のゆえに私たちもインマヌエル(神は我々と共におられる)と呼ぶことができます。私たちはつねに「恐れ」のなかにあって、神様と出会うのです。「恐れ」の中で、神様の救いはいつまでも私たちと共にいてくださいと祈るのです。《神は我々と共に》この喜ばしい知らせは、神様への「恐れ」を知った者のみが、信頼と従順のゆえに告白できる信仰の宣言なのです。
私たちはいろいろな状況に立ちつつ、神様を迎えています。仮設住宅で、半壊した自宅で、新しく住み始めたみなし仮設アパートで。しかし、それがどのような場所であっても神様が共にいてくださる場所はあります。神様のみ言葉を信頼して受け取るときに奇跡はおこります。その奇跡にこそ希望があるのです。クリスマスおめでとう。