「伝統の継承」
クレヨン牧師のミニエッセイ
「伝統の継承」
どんな小さな教会でも、伝統の継承というものがあります。伝統といえばおおげさですが、なにかしら伝わっているものがあるのです。
八月に特別伝道で招かれた箱崎教会(ここは大きな教会ですが)では、バザーのうどんの作り方に伝統がありました。それは、特定された湯飲みで三杯の醤油をそそぎ、だしは鰹節と鯵ぶし、それに昆布はある一定の地域ものを使用し割合がこまかく指定してあるのだそうです。そして最後には真っ赤に焼いた火箸をだしにつっこみ一周させる。ただし、半周でジューといわなくなったら焼き方がたりない。かならず一周させることといった伝統が残っていました。
なんとも微笑ましい限りです。その教会が守ってきた伝統は、受け継がれて新しい人々へと伝えられていくのです。そしてただ伝えられるだけでなく、信仰とともに伝えられていくのです。
私たちの徳山教会は何を伝えていくのでしょうか。この教会はまだ若い教会です。これから伝統を築き上げていくことでしょう。なにが伝統として残っていくか楽しみですし、伝統を築き上げていく喜びがあります。
信仰の継承。そんな堅苦しいことではありません。日々の信仰生活そのものが継承され、伝統となっていくのです。