信仰けちんぼう
クレヨン牧師のミニエッセイ
「信仰けちんぼう」
イソップの物語に「けちんぼう」というのがあります。
「けちんぼうの人が持ち物をすっかり金と取り替えて、その塊を手に入れました。そして、壁の下に埋めておいて、始終やってきてはながめていました。近所に住んでいる一人の職人が、けちんぼうが行ったり来たりしているのに目をつけて、本当のことを見抜き、けちんぼうが行ってしまってから、金の塊をとっていきました。けちんぼうがやってきてみると、そこがからっぽになっているので、髪をかきむしって泣いていました。こうしてけちんぼうがひどく悲しんでいるのをみて、そのわけを聞いた人がいいました。
『悲しみなさるな。石をひろってきて同じところへお埋めなさい。金が埋まっていると思えばいいでしょう。金があったときでも、あなたは使わずにいたのだから』使わなければ、どんないいものを持っていても、なんにもなりません」。
「金」と「信仰」とを取り替えて読んでもドキッとします。