この道しか
クレヨン牧師のミニエッセイ
「この道しか」
2月に入っても寒い日が続いています。雪がちらつくほどですが、庭に咲いたポピーを見ていると、確実に春は近づいているのがわかります。そこで山頭火の弥生の句を三つ。
ゆらいで梢もふくらんできたような
ふるさとは遠くして木の芽
この道しかない春の雪ふる
山頭火が詠んだ「この道」とは、いったいどんな「道」だったのでしょうか。悟りの道といえば簡単ですが、「この道」を見いだすまでが大変なことはよくわかります。「この道」と決めた心に、降ってはすぐ消えてゆく淡い春の雪。じ~んときてしまいます。
キリストはご自分を「道」といわれました。私たちキリスト者には、この道(キリスト)しかない。それが悟りなのです。