2019年10月29日火曜日

「ああ、いいなあ」

クレヨン牧師のミニエッセイ

「ああ、いいなあ」
 
 春満開といったところでしょうか。とても気持ちのよい季節になりました。牧師室も模様替えをしました。パソコンも新しくなり、気分一新というところです。この季節は牧師室のバルコニーが一番です。さわやかな春の風を感じながら、比治山の桜をみる。「ああ、いいなあ」という感じです。
 
 「ああ、いいなあ」といえば、わりと私たちのまわりでおこっているものだと思います。いがいとそれに気がつかないことの方が多いかもしれません。最近の私が感じた「ああ、いいなあ」といえば、こんな話しをききました。
 
 「ある方が急性心筋梗塞で倒れた。幸い処置がはやく一ヶ月ほどで退院された。その方が救急車で運ばれたとき、意識もうろうのなか若い看護婦さんがいきなり質問したそうです。『Aさんはお嬢さんがいますか』。変なことをきくなあと思ったがすかさずうなずいた。するとその看護婦さんはとても優しい声で、『では、これからは娘さんに甘えるつもりで、なんでも私におっしゃってください』といわれた。この言葉で自分は生き返った」という話しです。
 
 言葉というものは大変不思議なものだと思います。人を生かす言葉というものを、神様は私たち一人一人に与えてくださっているのだと思います。その言葉が心地よく「ああ、いいなあ」と喜ばせてくれるのでしょう。
 
 復活された主イエスの第一声は「おはよう」「あなたがたに平安がある」というものでした。嘆き悲しんでいた弟子たち、婦人たちはこの言葉で元気を取り戻したのです。元気で「おはよう」。これもまた、「ああ、いいなあ」です。