2019年6月25日火曜日

「イエスと直面する」

クレヨン牧師のミニエッセイ

「イエスと直面する」
 
 6月号の「波」(新潮社)に、「日本の悪・宗教・文学」と題して、文芸評論家と哲学者の対談が記載されていました。その中で、オウムにつけ込まれた現代の宗教的空白の話しがのっていました。日本の仏教学・宗教学というのは、学問としては大変レベルが高いのだけど、現実認識に問題があって虚を突かれた。オウムにつけこまれた現代の宗教的空白が問題だといってます。
 
 対談の中で次のような会話がありました。「本当に大切な問題にぶつかったとき、人はしどろもどろになる。むしろ今の若者たちは、しどろもどろになれないようなパターン化された中で生かされている。さっきの細胞を切るという話しはすごいですね。人は電子顕微鏡を見ていても、生命とか身体とかの手応えをもちうるんだから」「本当は宗教家がそういうものをキャッチしなきゃいけないわけですね。カルチャーセンターでも、年取っている女性たちは一生懸命文学を読んでますけれど、その結果に求めているものは宗教なんだな。それを痛感します。・・・今こそ神の問題に直面しなくちゃいけないと思っています。」
 
 最後のまとめは・・・「あなたの本は、もういちど原点に帰れ、自分がなぜ生きているのか、生きるということは何か、自分とは何か、ちゃんと考えろといっているんだから」と書いてありました。
 
 主イエスと直面する。そこに本当の信仰が与えられるのです。しかし、直面するにはどうしたらいいのか。それが問題なのだと考え込んでしまいました。